映画に感謝を捧ぐ! 「悪の力」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はエイブラハム・ポロンスキー監督の「悪の力」に

 感謝を捧げようと思います。


悪の力 [DVD]
紀伊國屋書店
2011-05-28

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 アイラ・ウルファートの小説「タッカー一味」を

 もとにして作られた本作は

 軽快でありながらも渋味の利いた極道映画であります。

 アメリカ流極道社会に生きる男たちの栄光&破滅を

 冷酷さと人情味の均整を保ちながら描いていくストーリーと

 技巧的表現を抑制し、生真面目且つ効率的に進行する演出が

 一体となる光景は

 私に家族愛と野望、計略と暴力、秩序とアウトロー

 娯楽性と文学性のせめぎ合いと

 教訓的&社会派的メッセージを

 効率的に写し出していく技法の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (悲劇性と救済、死臭と誕生の香りが静かに交錯する

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「心理派極道映画」の雄と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 暴力描写を抑制し、人間模様&頭脳戦を重視することによって

 生成される「静かなるスリル&サスペンス」と

 善悪の二元論に捕らわれないキャラクター造形によって

 後年の極道映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。

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